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2018.12.20

チャットボットを人間に近づける方法|トラムシステム

本来は人間同士が行っていた会話によるコミュニケーション。しかし、botの出現によりお喋りは機械とも行う時代となりました。人間の様にお喋りするチャットボットは、人間とどのようなコミュニケーションをとることができ、今後どう進化していく可能性があるのでしょうか。チャットボットの人間化の歴史と今後の課題を解説します。

チャットボットとは

chat(会話)とrobotを組み合わせたchatbot(チャットボット)は、「会話bot」、「お喋りbot」と呼ばれることもあります。robotから生まれた言葉である「bot」は、自動発言システムを意味します。SNSのTwitterで、天気予報を投稿するbot、特定の言葉に反応してリアクションをするbot、リプライをするbot、ルール違反のスパム投稿をするbot…。様々なbotが存在しており、Twitterでお喋りしていた相手は実在の人間ではなくbotだった、ということも珍しくない現象となりました。

チャットボットとは、Twitterに限らず様々な所で人間の様にお喋りをしてくれるbotの事です。FacebookやLINEといったSNS、シュミレーションゲーム、企業のメール問い合わせ先など多くの場所でチャットボットは活躍。文字だけのチャットに限定されていないため、会話での受け答えにもチャットボットは活用されています。

ルールベース型と機械学習型

チャットボットの対話システムには、「ルールベース型」と「機械学習型」が存在しています。ルールベース型と機械学習型のどちらが優れているかどうか、という事はチャットボットを使用するユーザーや環境によって違います。適したタイプのチャットボットを選択しましょう。

【ルールベース型】
ルールベース型のチャットボットは、事前に設定されたルールをもとに会話を行います。「好きな国はどこですか?」という質問に対し「好きな国はフランス」と設定されていれば「フランスが好きです」と回答しますが、「では、フランスで好きな街はどこですか」と続けて質問された場合に「好きなフランスの街」が設定されていなければ適切な回答は行いません。

また、夜の11時に「おはようございます」と話しかけると、「時間に従って適切な挨拶を返す」という設定が行われていなければ、「おはようございます」「いい朝ですね」といった挨拶が返ってきます。「時間によって挨拶を変える」という設定が行われていれば、「おはよう」と挨拶しても夜の11時ならば「こんばんは」と返答。ルールベース型のチャットボットでは会話の事前に設定されたルールが重要であり、そのルール通りの会話が行われます。

【機械学習型】
機械学習型のチャットボットは、事前に教えられているデータと学習したデータから統計上正解である可能性が高い答えを導き出し、会話を行います。「好きな国はどこですか?」という質問に対し、キャラクターの設定などから「フランス」という答えが正しいと判断すれば「好きな国はフランス」と回答します。
続けて「では、フランスで好きな街はどこですか」と質問された場合、データの中から「フランスの街」を検索し好まれている街がパリだと判断すれば「好きな街はパリです」と回答。

また、夜の11時に「おはようございます」と話しかけた場合、「統計上夜の11時に「おはよう」という挨拶は正しくない」と判断すれば「こんばんは」「お休みの時間ですね」などといった挨拶を行います。データをもとに回答するため、データが存在していなければ正確な回答は不可能。「好きなヨーロッパの国はどこですか」という質問に対し「ヨーロッパの国」のデータが無ければ、「餃子です」と回答することもありえます。機械学習型のチャットボットでは、様々な所から学んだデータをもとにチャットボットが正しいと判断した答えを発言します。

チャットボットの課題

SNS上でチャットボットが運用され始めた当初は、チャットボットは近い将来に完全な人間化し、人間と変わりない会話を行うものだという期待がありましたが、現実の運用が一般的になるにつれてチャットボットの人間化の難しさが指摘されています。

期待値の高かったチャットボット

人間の代わりに、正しい答えを導き出し会話を行ってくれると期待されていたチャットボット。様々な所で運用されていくうちに、多くの課題も見つかってきました。

【会話が続かない】
人間同士の会話でも、言葉のキャッチボールを正確に繰り返していく事が大事です。単語を理解することはできても、文脈を理解することは難しいチャットボットも珍しくありません。長い言葉や続く会話を行うと処理できずに、正確な回答ができないこともあります。

【学習できない】
ルールベース型のチャットボットでは、設定した情報を更新していなけれ古い情報を前提に判断してしまいます。新しいデータをどんどんと取り入れていくことが可能な機械学習型のチャットボットでも、利用頻度が低くデータの取り込みが不十分であれば適切な会話を行うことはできません。情報の量と鮮度がなければ、正しい回答が導きにくい状況になってしまいます。

【再学習が必要】
完成品のチャットボットというものは存在していません。チャットボットは進化し続けていくもので、日常的な学習やメンテナンスが必要です。チャットボットの再学習やチューニングは、精度の高い回答を教えていくこと。FAQなどのデータを記憶させていきます。また、日常的にチャットボットへ話しかけていくことも重要。挨拶や雑談でも構いませんので、チャットボットの成長のためにチャットボットへ話しかけてあげてください。

人間との共存を前提に運用を

現在、様々なコールセンターや問い合わせセンターなどでチャットボットが活躍しています。多くの現場ではすべての対応をチャットボットが行うのではなく、最初に入った問い合わせに対しチャットボットができる範囲で回答を行い、難易度の高い質問に関しては専門スタッフの方へ連絡を回すというシステムで運用されています。チャットボットができる部分をチャットボットに任せることで、スタッフの数と負担を減らし効率よく業務を進めることが可能です。

使い続けられるチャットボットを作ることができるか

機械学習型チャットボットは多くの言葉を記憶することで学習していくシステムです。反対から言えば、記憶する言葉が少なければ学習することはできません。ユーザーからどんどんと質問をしてもらい、記憶や学習していくことで機械学習型チャットボットは成長していきます。「ユーザーの利用率が低いから、チャットボットサービスを停止する」という企業も存在しています。

チャットボットを新設する企業側は、高性能なチャットボットやチャットボットのシステム自体を求め、チャットボット設置することを目的にしてしまいがちですが、どれだけユーザーにとって魅力的であり、使い続けたいと思わせるかどうかが重要でしょう。

チャットボットは何故言葉を理解できるのか

言葉の正確な意味を理解していないと、スムーズな会話は不可能です。チャットボットはどうやって人間の言葉を理解しているのでしょうか。チャットボットにはエンティティやインテントといった概念が存在しており、その2つの概念から「自然言語処理能力」を発揮しています。

【エンティティ】
 人間が発した言葉の中にある単語をカテゴリー分けし、「この言葉はどういったカテゴリーに属しているのか」を判断します。「美味しいイタリアン料理を教えて」という質問に対し、「料理」という単語をグルメのカテゴリー「イタリアン」という単語でグルメの中の種類を判断し、「カルボナーラ」などの回答を行います。

【インテント】
 人間が発した言葉はどういう意味でどういうリアクションを求めているかを判断します。「美味しいイタリアン料理を教えて」という質問であれば、美味しい料理の知識を知りたいのだと判断し、「料理のレシピ」などを回答。

チャットボットにはこのような自然言語処理能力があるため、機会であっても人間の言葉が理解できます。

チャットボットを人間に近づける方法

チャットボット(chatbot)とは、人間同士で行う会話(chat)とロボット(robot)を組み合わせた造語です。人間のような会話を、ロボットにより自動的に行うことを目的に作成されたチャットボット。しかし、「人間と全く同じロジックの会話」というものはチャットボットには不可能です。ただ、「より人間に近い会話」というものはチャットボットには可能だとされています。どのようにすれば、チャットボットを人間の会話に近づけることができるのでしょうか。

アノテーション・トレーニングとは

チャットボットは単語一つ一つを理解することはできますが、その単語に複数の意味がある場合の判断や、単語持つの背景などを判断するためにはトレーニングが必要です。そのためのトレーニングが、アノテーション・トレーニング。アノテーション(annotation)とは、本来「注釈・注記」といった意味。言葉の余白に意味を追加で書き込んだり、動画共有サイトのYouTubeのコメント欄に視聴者がコメントを書き込むことをアノテーションと呼びます。チャットボットの場合は、単語に意味づけすることを指します。

「イタリア料理のカルボナーラが好き」という言葉があったとします。チャットボットでは、それぞれの単語を記憶するだけではなく、その単語の意味を分けて記憶します。「イタリア=地名」「カルボナーラ=料理名」「好き=趣向」というタグ付けでアノテーションを実行。これによって、「カルボナーラはどこの料理?」と聞かれれば「イタリアです」という回答を可能にします。アノテーション・トレーニングが可能なチャットボットである場合は、会話を繰り返す事によってどんどんと会話の精度を上げていきます。

AIとつながるチャットボット

人工知能・AIと繋げる事で、チャットボットはどんどんと進化をしていきます。人工無脳であったチャットボットに対し、AIの知能を搭載していくことで、より人間的な言語処理を行うことが可能。AIで最新の情報をディープラーニングしていくことによって、自然言語処理能力や語彙量を増やしていくことができます。

まとめ

技術が進歩することによって、チャットボットはどんどんと人間化しています。コスト削減のためにも、チャットボット技術の研究はGoogleやFacebook、LINEなどの大手企業でも活発に行われており、専門技術が無い方でも気軽にチャットボットを作成・使用することができるプラットフォームは多数存在しています。しかし、人間同様に手間をかけトレーニングやメンテナンスを日常的に行わなければ成長しません。作成することだけに満足せず、時間をかけて自身のチャットボットを成長させてあげましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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