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2018.10.18

CTIシステムとは?メリット・機能・サービスの選び方を解説|トラムシステム

インターネットの発達によってメッセージアプリが普及した今でも、電話によるコミュニケーションはビジネスにおいて重要です。電話やインターネットなど通信コストが膨らんでいく中、電話とPCを連携させるCTIシステムを導入により業務効率の改善、コスト削減が期待されます。

この記事では、CTIシステムの具体的な機能性やメリット、サービス利用時のポイントなどを解説します。

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CTIシステムとは

CTIとは、「Computer Telephony Integration」の略です。電話やFAXをコンピューターと統合する技術で、遠距離への通話や支援機能利用を可能にします。

主な機能の一つに、着信時に顧客情報を表示させるものがあります。電話帳に保存しておけば電話番号と氏名を着信時に表示できますが、CTIシステムはコンピュータとの連携により、顧客の購入履歴などより詳しい情報の表示が可能です。

電話機がアナログからデジタルに切り替わったことをきっかけに、CTIシステムは普及し始めました。現在は、コールセンター・コンタクトセンターを始めとした様々な業界でCTIシステムの活用が進んでいます。

CTIの導入メリット

CTIを導入することで、コールセンターの機能は一新されます。顧客・オペレーター・管理職・運用会社全てにメリットをもたらすので、小規模でもコールセンター機能のある企業には必須のシステムです。具体的なメリットは、以下の3つになります。

1.顧客応対品質の向上が期待できる
着信の際PCに顧客情報が表示されるため、聞き間違いや物忘れによるミスを低減できます。過去の対応や手続きも確認できるので、新人オペレーターでもスピーディな対応も可能です。

オペレーターの対応能力が向上すると、通話時間や待ち時間もが減り、顧客の満足度も高まります。このようにして、応対品質の向上が期待できるのです。

2.特定のオペレーターに業務が集中化することを防ぐ
コールセンターの問題として、「特定のオペレーターに仕事が集中する」というものがありました。そのような状況が続き、疲労感や不公平感が増大して離職するケースも珍しくありません。

CTIはオペレーターの状況によって着信先を振り分けるため、負担を全員に分散することが可能になります。込み合っている時や休日は自動音声による対応に切り替わるので、時間外の電話に悩まされることもなくなります。

3.コスト削減
CTIによってコールセンター業務が効率よく行われると、オペレーターの数を削減することもできます。人件費を節約することによる全体のコスト削減が期待されます。クラウド型CTIの場合なら、安価かつ早期に導入できるのでさらにお得になります。

CTIの便利機能

CTIの機能は、コールセンター業務を行う上で必須と言えるものばかりです。マニュアルや研修を駆使して機能を全オペレーターに熟知させれば、業務効率は向上します。

ただし、顧客のデータを前提としている機能が多いのには注意が必要です。データがない場合CTIの真価は発揮できないので、導入の際にはデータ収集を怠らないようにしましょう。

ポップアップ機能

電話が着信した際、PC画面に顧客情報が瞬時に表示されるのがポップアップ機能です。ポップアップによる通知を行うことで、名前などを聞き直すことなく要件に移れます。

ポップアップには、簡易表示タイプと詳細表示タイプがあります。簡易表示タイプでは、発信者の電話番号や氏名などの簡単な情報のみが表示されます。詳細表示タイプでは、それらに加えて例えば商品・サービスの利用履歴や過去の着信履歴、顔写真などをより詳しい情報が表示されます。

個人や中小企業であれば、簡易表示タイプで電話番号と氏名さえ事前に分かれば、十分な対応ができるでしょう。その他、顧客数の多い大企業や日々多くの電話を受けるコールセンターなどでは、詳細表示をしているケースが多いです。

着信履歴保存機能

着信した履歴を、システムに保存できます。時系列順に並べるのはもちろん、名前や住所などの検索や絞り込みも可能です。対応できなかった着信があった場合、ランプが点灯してオペレーターに注意を喚起するタイプもあります。

電話制御機能

特定のオペレーターに電話が集中しないよう、着信を分配する機能です。

優先度を設定し、重要度の高い顧客に優秀なオペレーターを割り振ることもできます。営業時間外は自動電話応対に切り替わり、コールセンター本体に連絡が来ないよう設定することも可能です。

コンピュータに表示されている顧客情報から発信するプレビューダイヤリングや、設定した顧客グループに電話を発信して対応可能なオペレーターにつなぐオートコール機能などもあります。

音声通話録音機能

顧客との会話が、システムによって自動的に録音されます。聞き逃した部分を確認できるので、折り返し電話する必要がありません。また、担当者が不在のときに伝言メモを残すよりも、音声通話を録音しておいたほうが社内連携が良くなるというメリットもあります。

また、通話応対を録音から分析することで、オペレーターの学習に繋がるデータを得ることも可能です。通話内容をテキストに変換する技術も研究が進んでおり、将来的にはマーケティングや営業に役立てられます。

CTIシステムの比較ポイント

オフィスに導入するCTIシステムには、様々な種類や機能があります。最大限のメリットを得るためには、自社にあった適切なサービスを選ぶことが重要です。CTIシステムの比較ポイントを解説します。

クラウド型とオンプレ型

CTIシステムにはオフィスにサーバーを導入してシステムを運用するオンプレ型と、専用サーバーを導入せずにインターネットに接続してシステムを使用するクラウド型の2種類があります。
オンプレ型は業務を支援する機能やサポート内容が豊富であり、多様な機能を使いたい事業者におすすめです。自社で独自開発することも可能なので、より最適なシステムを構築することも可能です。

クラウド型は専用サーバーを導入する必要がないことから、初期費用が抑えて手軽にシステム導入ができます。オンプレ型と比べて機能性は低くなりますが、基本的な機能は兼ね備えてあるため、特別な要望がない限りは問題ないでしょう。

導入費用

CTIシステムを導入するには初期費用だけでなく、毎月の利用料も発生します。機能が多いほど初期費用や利用料が高額になるので、余分な機能のないサービスを選ぶことが重要です。

クラウド型であれば初期費用が0円のサービスもありますが、オンプレ型と比べて利用料が高額になる傾向があります。利用料はユーザーと比例するので、大規模であればオンプレ型を検討してみると良いでしょう。

その他注意点

・必要な機能が実装されているか
利用料が無料!などの宣伝文句に踊らされて導入したが、必要な機能が実装されていなかった…という失敗が多くの企業で見られます。顧客満足度向上や売り上げアップに繋げられる機能が実装されているかは、真っ先に確認しましょう。

・各種データベースとの連携が可能か
CRMをはじめとした、各種システムの連携も確認する必要があります。特定のソフトやシステムに対応していないサービスもあり、機器やシステムの統合によって成り立つCTIの利点が失われる危険もあるので要注意です。

・サポート体制は万全か
コールセンターなど常に電話応対を稼働させる業務では、サポート体制の充実が不可欠です。万が一故障した場合のサポートが不十分な場合、営業に重大な支障をきたします。

一方、サポートが充実するほどコストも上昇することも事実です。コストとサポート体制のバランスの取れたサービスを選びましょう。

まとめ

電話機とコンピュータが連携することで業務効率化を実現するCTIシステム。導入する際は、関係者と協議を重ね、機能やサポート体制などのバランスを考えて行いましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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