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2018.10.17

結局クラウドPBXって何がいいの?|メリット・便利機能を徹底解説|トラムシステム

従来型のPBXと比べて初期費用を抑えて導入ができ、事業規模や形態に合わせて利用する機能を自由度を持って選択ができるクラウドPBXの導入が広がっています。この記事では、クラウドPBXの特徴やメリット、コスト、さらにおすすめのサービスを紹介します。

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クラウドPBXの導入メリット

PBXの機能をクラウドに置き、インターネットを介してサービスを利用するクラウドPBXには、クラウドサービスならではのメリットが多くあります。まずはクラウドPBXの導入メリットを紹介します。

1.導入、運用コストが安い

コスト面においてもクラウドPBXはメリットがあります。クラウドPBXは、従来のオンプレミス型PBXとは異なり、物理的な機器をオフィスに設置する必要がなく、インターネット環境さえあればスムーズに導入が出来ます。

これにより、従来のビジネスフォン導入において発生していた機器の設置や配線工事などが削減され、コストを抑えて電話環境を構築することができます。また、契約する回線の数や利用する機能などの設定・変更もブラウザから行えるため、従来のように回線追加のための工事や設定作業などのコストも抑えられます。

定期メンテナンスなどのコスト削減も可能です。クラウドPBXは物理的な機器がないため、そもそも機器の定期メンテナンスが必要なく、また回線やセキュリティのメンテナンス・チェックなどはベンダーが行います。

2.複数拠点であっても一箇所で集中的に管理ができる

従来のPBXが各フロアや拠点ごとに機器を設置し、その機器ごとに設定を行う必要があったことに対して、クラウドPBXではネットワーク上に一ヵ所に設置して全体を集中的に管理できます。これにより、フロアや拠点ごとの設定やメンテナンスにかかる労力を削減できます。

3.オフィスを移転しても電話番号が変わらない

クラウドPBXでは、オフィスの移転などによる電話番号の変更がありません。通常、オフィスの住所が変われば電話番号も変更され、HPやパンフレット、社員の名刺に表記する会社の電話番号を変更するコストが発生します。

しかし、クラウドPBXでは物理的な機器を持たず、インターネットを経由して電話サービスを利用するものであるため、オフィスの場所が変わったとしても番号は変わることはありません。

4.地震などの災害による破損の心配がない

地震や不注意による機器の破損の心配もありません。また、物理的な機器を設置する場合、ホコリが多い場所や機器の温度が上がりやすい場所など、設置環境によって機器の寿命は変わってきます。その点、クラウドPBXは経年劣化などによる機器の乗り換えなども必要もありません。

5.細かい運用設定ができる

業務フローに合わせた細かい設定が出来ることも魅力の一つです。例えば、会社の代表番号にかかってきた電話は、まずは受付に設置してある電話に繋ぎ、そこで誰も出ない場合には総務部に繋ぐといった設定が出来ます。

これ以外にも、特定の番号からの着信をブロックする機能や着信内容に応じて担当部署に引き継ぐための機能(例:「◯◯に関する問い合わせは1番を押してください」といった自動応答)なども設定出来ます。

これらの機能を上手く活用することで、問い合わせの対応コスト削減や応対品質の向上などの効果が期待できます。

ぜひ使いたい!クラウドPBXの便利機能

クラウドPBXの利用することによって、業務をサポートする様々な便利機能を利用することが出来ます。今回はそれらの機能の中から代表的なものをいくつか紹介します。

1.代表番号での発信と着信
企業の代表番号にかかってきた電話をスマートフォン、パソコン、固定電話機など、多彩な端末を使って通話ができます。これにより、外出先であってもお客様からの問い合わせ電話などに対応することができます。

また、社員個人が所有するスマートフォンを使ってお客様に電話する場合も、代表番号での発信が可能です。これにより、プライベートで利用している番号を知られることなく個人の端末を業務利用することが可能になります。

2.どこでも無料の内線通話
クラウドPBXを利用することによる大きなメリットが、内線通話の無料化です。国内・海外によらず内線電話として設定してある端末感の通話は全て内線電話として扱われます。

例えば、海外出張中の社員が国内の社員と電話で話す際や、地方や自宅からリモートワークを行っている社員間の通話も、インターネット接続さえあれば内線として無料で通話が出来ます。このように、クラウドPBXの導入によって社員の外出や出張が多い企業、リモートワークや海外・地方に拠点を多く持つ企業などでは通信費の削減効果が期待できます。

3.社員個人の電話を業務用携帯として利用できる
クラウドPBXを導入することで、社員個人が持っているスマートフォンなどを業務用の電話として利用することができます。この社員が保有している端末を業務に利用することをBYOD(Bring Your Own Device)と言います。

BYODをすることで、会社としては業務用端末を用意するコストが削減できるというメリットがあり、また社員にとっても会社用と個人用の2つの端末を持ち歩く必要がないというメリットがあります。その一方、休暇など業務外でも持ち歩く社員の個人携帯が業務用としても利用されることで、端末の故障や紛失の際に連絡が取れなくなる危険性もあり、リスクも理解した上で導入を行うことが重要です。

4.IVR機能(Interactive Voice Response)
IVR機能とは、お客様からの着信に対して自動音声ガイダンスで一次対応を行い、問い合わせ内容に応じて適切なオペレーターに振り分けることができる機能です。業務効率化を目的としてコールセンター・コンタクトセンターで主に利用されています。

5.CTI機能(Computer Telephony Integration System)
CTI機能とは、コールセンター・コンタクトセンターなどにおいてお客様からの着信をオペレーターが受ける前に、電話番号などを元に発信している相手の情報(名前やサービスの利用履歴など)をオペレーターのコンピューターに表示させる機能です。電話への応答前に発信者情報を確認することで、通話時間の短縮や応対品質の向上などを行うことができます。

6.UC機能(Unified Communication)
UC機能(ユニファイドコミュニケーション機能)とは、電話や電子メール、チャット、ビデオ会議など、電話に限らないで多チャネルのコミュニケーションを実現する機能のことです。例えば、
ー相手の在席情報に応じて電話ではなくメールやチャットで連絡を取る
ー電話会議機能を使って、他拠点にいる社員と電話会議を行う
といった利用方法があります。

クラウドPBXの導入・運用コストは?

(1)初期費用

これまでに解説してきた通り、クラウドPBXには機器の設置工事は必要ありません。しかしながら、サーバの登録料や設定などの初期費用は必要になるケースが一般的です。上記の費用の他には、社員が利用する端末の購入費用などがあります。

機器の購入には費用がかかりますが、レンタルやリースなどと異なり導入後には基本的に利用料が発生しません。初期費用だけでなく、長期的な利用を視野にいれて総合的なコストで判断することが重要です。

(2)月額費用

クラウドPBXの月額費用は基本料金とも呼ばれ、回線数もしくは利用するユーザ数で設定されていることが一般的です。料金はベンダーによって異なりますが、1回線(1ユーザ)あたり2,000円程度が相場とされており、契約数によってボリュームディスカウントが設定されているケースもあります。

この月額費用は、取得する電話番号が「03」「06」とった通常の地域局番を利用する場合、「0120」「0800」といったフリーダイヤルを利用した場合とで変わることもあります。

この基本料金に加えて、拠点ごとのインターネット回線の利用料やプロバイダ料などが発生します。

(3)通話料

クラウドPBXを利用すると内線電話の通話料は発生しませんが、外線発信時には通話料が発生します。

一般回線、携帯電話、国際通話などの利用でそれぞれ通話料が異なりますが、一般回線のケースであれば3分8円程度が相場です。この通話料も月額費用と同様ベンダーによって異なり、初期費用・月額費用が低い代わりに通話料が高めに設定されているケースもあります。

クラウドPBXベンダーの選定時には、通話料金のカウント方法も確認すべき点の一つです。3分単位で切り上げ加算されていくケースや90秒単位で加算されていくケースなど、ベンダーによって異なります。

業務上の通話は90秒ほどで終話するケースが最も多いとされているため、90秒単位で通話料金を設定しているサービスが割安になると考えられています。自社の過去の通話時間などを分析し、どのような料金設定が最も自社によって有利であるかを判断する必要があるでしょう。

(4)オプション

オプションはクラウドPBXベンダーで特色があります。例えば、コールセンターでよく利用するIVR機能や複数拠点間で行う電話会議、通話内容を自動で録音する自動録音機能などがあります。

基本プランに含まれていない機能はオプションとして追加料金を払って利用することになりますが、オプション料金は割高に設定されているケースも多く、注意が必要です。「あったら便利」という考えではなく、「なくては業務が回らない」といった視点から本当に必要な機能だけを選ぶようにしましょう。

以上のように、クラウドPBXは初期導入費用を低く抑えることですばやくサービスを利用できるメリットがある一方、月額料金やオプション料金など、導入後にも一定のコストがかかります。自社の利用シーンにあった最適なプランを比較検討することが求められます。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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