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2023.08.06

コンタクトセンター / コールセンター /

コールセンターシステムの仕組みとは?構成システムと機能を解説|トラムシステム

コールセンターシステムやコンタクトセンターにおいて、PBXやCTIなどのコールセンターシステムは必須の業務システムです。すでに多くのセンターで導入されている一方で、その仕組みや構成についてよく理解していない、というセンター担当者の方もいるのではないでしょうか。

この記事ではコールセンターシステムの仕組みについて、構成システムや主要機能を詳しく解説します。

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コールセンターシステムとは

コールセンターシステムとは、企業や組織が顧客とのコミュニケーションや問い合わせ対応、営業活動などを効率的に行うためのソフトウェアです。

これまでコールセンターは、文字通りコール(電話)による業務が主でした。しかし、現在では電話に加えて、メールやチャット、SNSなどによるコミュニケーションが主流となっています。

コールセンターシステムは複数のコミュニケーションチャネルを統合管理し、どの手段からでも均一で高品質なサービスが提供できるようにサポートします。さらに、自動音声応答(IVR)や着信呼自動分配(ACD)、レポート分析や顧客管理システムとの連携などの豊富な機能で、顧客満足度の向上と業務効率化が可能です。

コールセンターシステムは、顧客対応の品質向上と効率化を目指す企業にとって不可欠なツールと言えるでしょう。

コールセンターシステムの仕組み

コールセンターシステムは、大きく4つのシステム(機能群)から構成されています。4つ全てのシステムが1つに統合されたパッケージタイプのシステムもあれば、CTIのみ、CRMのみといった単体システムもあります。

それぞれのシステムについて詳しく解説していきましょう。

PBXでコールを制御

PBX(Private Branch Exchange)とは、内部の電話(内線)や外部との通話(外線)を制御し、転送や保留などのビジネスに必要な基本の電話機能を提供するシステムです。日本語では「電話交換機」や「構内交換機」と呼ばれます。

例えば、顧客が企業の問い合わせ番号(外線)に発信し、それを総合窓口のオペレーターが一次対応を行った後、個別部署のオペレーターに転送するとしましょう。このとき、PBXは外線をまず総合窓口につなぎ、その後オペレーターの操作に応じて別の部署に内線でつなぐ(転送する)働きをします。

CTIでコンピューターと電話を連携

CTI(Computer Telephony Integration)とは、コンピュータと電話通信を統合する技術です。コールセンターに限らず、現代の企業は資料の作成や保管、情報管理などのあらゆる作業をパソコンで行っています。

CTIで電話とコンピューターを連携させることで、例えばオペレーターがパソコン上で顧客の情報を閲覧しながら通話をしたり、パソコン画面の顧客リストをクリックするだけで発信したりできます。

CRMで顧客管理システムと連携

CRM(Customer Relationship Management)は、日本語で顧客関係管理を意味し、顧客情報を収集・管理し、顧客との関係を強化するためのツールです。

コールセンターシステムに統合されたCRMは、顧客の履歴や問い合わせ履歴、購買履歴などの情報の一元管理を可能にします。これにより、顧客一人一人にあったきめ細やかなサービス提供や、コールセンターで収集した顧客の声の商品・サービスへの活用ができるようになります。

FAQで疑問の自己解決を支援

FAQ(Frequently Asked Questions)は、よくある質問とその回答をまとめたデータベースです。コールセンターシステム内に組み込まれたFAQは、顧客向けのものとオペレーター向け(社内向け)のものの2種類があります。

顧客が利用するFAQは、顧客が自身で情報検索をすることでコールセンターに問い合わせすることなく疑問解消が可能になります。また、オペレーター向けのFAQは、問い合わせ対応中に情報検索を行うことで、通話時間の短縮や生産性向上などに効果的です。

コールセンターシステムの主な機能

これまでの解説の通り、一般的にコールセンターシステムと呼ばれるシステムは、PBX、CTI、CRM、FAQの4つの機能群から成り立っています。ここからは、これらの4つの機能群を深掘りし、提供されている主要機能について詳しく解説していきましょう。

PBX・CTIシステム関連機能

コールセンターシステムのPBXとCTIは、電話業務を効率的に行うための以下のような機能を実現します。

ソフトフォン

ソフトフォンは、パソコンやタブレットなど本来は通話機能を持たない端末で通話を行えるようにする機能です。オペレーターはマイクとヘッドセットを利用し、インストールしたアプリやWebブラウザから通話を行います。

ソフトフォンにより、電話機を用意しなくても電話対応が可能になる他、ヘッドセットとマイクを装着すればパソコン操作をしながらの電話対応もできます。

着信呼自動分配(ACD)

着信呼自動分配(ACD)は、顧客からの電話をオペレーターの待機時間やスキルなどに基づいて、自動的に適切なオペレーターに振り分ける機能です。ACDにより、オペレーターの業務負担の均一化、顧客の待ち時間の短縮、生産性の向上などが実現できます。

自動音声応答(IVR)

自動音声応答(IVR)は、顧客からの着信に対して「◯◯の方は1番を、◯◯の方は2番を・・・押してください」といった自動音声で一次対応を行う機能です。

入力された情報を元に適切なオペレーターに電話をつなげる他、情報照会などの簡単な問い合わせであればIVRのみでの対応もできます。IVRにより、顧客が複数のオペレーターや部署にたらい回しにされるのを防ぎ、さらにオペレーターの業務負担を軽減します。

クリックtoダイヤル

クリックtoダイヤルは、コンピュータ上で顧客の電話番号をクリックするだけで電話をかけられる機能です。顧客リストを見ながら番号を1つ1つ入力する必要がないため、電話番号の入力間違い防止や効率的な架電業務に貢献します。

通話録音

通話録音は、顧客との通話内容を自動的に録音する機能です。録音された通話は、トラブル発生時に顧客とのやり取りを確認したり、オペレーターへのフィードバックや教育などに活用できたりします。

また、オペレーターとの通話の前に「この電話は対応品質向上のために、録音されています」といったアナウンスを流すことで、顧客による理不尽なクレームや暴言などをある程度牽制する効果もあると言われています。

CRMシステム関連機能

コールセンターシステムのCRMは、より顧客一人一人のニーズや特性にあった対応を可能にします。

顧客情報の一元管理

商品・サービスの営業活動や購買を通じて収集される顧客情報は、厳重に管理すべき機密情報であると同時に、商品・サービスの品質向上に役立てられる重要な資産でもあります。

顧客の年齢や性別などの属性、購買履歴、問い合わせ履歴、過去のトラブルなどのさまざまな情報を一元管理するのが、CRMです。これにより、部署や担当者が異なっても一貫したサービス提供や対応が可能になり、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

顧客情報のポップアップ表示

顧客情報のポップアップ表示とは、顧客から着信があった際に、電話番号をCRM内で検索し、登録されている顧客の名前や購買履歴などの情報をパソコン上に表示する機能です。

通話を開始する前に情報が表示されるため、オペレーターは誰からの電話であるのかを即時に把握でき、より顧客一人一人にあわせた対応ができるようになります。

FAQシステム関連機能

よくある問い合わせとその回答をまとめたFAQシステムには、一般的に次のような機能が搭載されています。

・FAQコンテンツの作成と更新
・キーワードやカテゴリによるFAQコンテンツの検索
・よく検索されているキーワードやヒットしなかったキーワードなどのレポート機能

FAQコンテンツをうまく構成することで、顧客による疑問の自己解決の促進とオペレーターの負担軽減が実現できます。

FAQシステムについてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。ぜひあわせて参考にしてください。

まとめ

コールセンターシステムは、CTIやCRMなどの豊富な機能により、業務効率化や顧客満足度の向上、コスト削減などに貢献します。コールセンターシステムは複数のベンダーから多種多様なシステムが提供されています。

こちらの記事ではインバウンド型やアウトバウンド型のさまざまなシステムを紹介しています。システムの比較検討にぜひお役立てください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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